水戸藩九代目藩主であった徳川斉昭(烈公・15代将軍慶喜の父)が領地内の
美景観を選んだもので、いずれもかっての風情・趣をしのばせる景勝地である。


  (せんこのぼせつ)
  僊湖暮雪

  夕暮れの降り積む雪の中、
  ここから眺める千波湖は感
  動的で心にしみるものがあ
  る。

 
   


偕楽園・南崖
  (あおやぎのよるのあめ)
  青柳夜露

   雨降る夜に那珂川の向岸
  の青柳から水戸の町を見
  るとしみじみとした風情が
  ある。      
   


水戸市青柳町
   (おおたのらくがん)
  太田落雁

  眼下に広がる田園と阿武
  隈の山並みが見える小高
  い太田の地はまさに絵に
  なる情景である。



常陸太田市東町
  (やまでらのばんしょう)
  山寺晩鐘

  かって当地に「三昧堂檀
  林」があって、ここから聞く
  山寺の晩鐘はジーンと心
  に響く。


常陸太田市西山
   (すいもんのきはん)
  水門帰帆

  断崖の上からの海の眺めと
  漁船が帰港する様子は一抹
  の寂しさが漂うものだ。

 

ひたちなか市和田上
  (ひろうらのあきのつき)
   
廣浦秋月

  涸沼
広浦の砂州にある。
  松林は趣があり秋の名月が
  水面に映える情景は叙情的。



茨城町下石崎
 いわふねのゆうしょう)
  巌船夕照

  那珂川と涸沼川の合流点
  に立ち田園風景と遠く筑
  波の山々を望む眺めは夕
  映えが殊に美しい。



大洗町磯浜祝町
  (むらまつのせいらん)
  村松晴嵐

  村松虚空尊より小高い松林
  を上り浜辺に出れば遠く八溝
  連峰が見渡されその風情に
  心が洗われる。



東海村村松